フローリングの種類には大きく2つに区分されます。
ひとつは「複合フローリング」、もうひとつは「無垢フローリング」(※注1)です。
また、それぞれの種類のうち、工法によってさらに大きく2種類に分かれます。「直貼用」と「釘打用」(※注2)です。
※注1・・・JAS表記上は単層フローリング。
※注2・・・JAS表記上は根太張用。
複合フローリングとは、表面の化粧材と基材が別々に構成されたものを、工場にて一体化させてフローリング商品としたものです。
主な構成は、表面に単板(0.3mmや1.0mmなど)や化粧シートを、基材である合板に張り付けたものが一般的です。
■メリット
複合の方が寸法安定性に優れている場合が多いです。木材は含水率の変動に合わせて寸法が伸縮しますが、比較的複合フローリングは安定していると言えます。
また、大手メーカーが様々な商品を出しているので品質も安心できると言えます。
■デメリット
本来の天然木の特徴が出にくい。個性が少ない。
ただし、昨今の高級志向のフローリングは木の個性を出したものも多いです。
単層フローリングともいい、厚さ方向に1枚の板で構成されたものをいいます。
縦継ぎ、フィンガージョイント、ユニタイプなどと呼ばれる長さ方向に何枚かの板で継いだものも無垢フローリングとして扱われることが一般的です。
■メリット
節や木目など天然木本来の"持ち味"が出やすい。自然でかつ独特の重厚感ある風合いが感じられます。また、無垢はホルムアルデヒドの規制対象外となり、健康にも留意していると言えます。
■デメリット
高級な樹種になると高額になりがち。無垢は特に価格が「ピンキリ」です。
室内環境に影響されやすく、湿度等によって寸法が変動しやすいため、浮き等の不具合の発生率が比較的高い。
施工者、使用者ともに十分な知識がある上で採用される必要があります。
コンクリートスラブ面の下地に直接、接着剤でフローリングが施工できるように作られたフローリング材です。
裏面のクッション材が付いており、コンクリートスラブの不陸をある程度吸収できるようになっています。
クッション材の仕様によって、遮音性能の有るものや無いものが存在します。
"接着張り"や"ボンド張り"と呼ばれる事もあります。
ちなみに初めて遮音性能のある防音フローリング上を採用された方は、歩行時にフワフワすると、歩行に違和感を感じる方も多くいらっしゃいます。この歩行感は、性能を確保するためで必要なものですので、仕様上まったく問題はありません。
戸建て住宅等では一般的な、釘留めと接着剤を併用して施工していくフローリング材です。
直貼用のように裏面にクッション材はありません。下地には基本的にt12以上の合板が必要です。(商品による)
"根太張り"や"フロア張り"と呼ばれているものもこちらの工法となります。